なんでもダブルクリック

なんでもダブルクリックしたらなんとかなるという発想を変えないといけないのかもしれない。たしかに、(データ/ドキュメント)ファイルのアイコンをダブルクリックすれば、それを扱えるソフトウェアを起動して、そのファイルを読み込むという実装は便利である。しかしながら、そういう世界に閉じた状態で利用しているという前提によって成り立つ。このヴィルスのような偽装は、この閉じた環境を逆手にとってユーザにアイコンをクリック(ヴィルスを感染)させようという手口である。

セキュリティ企業の英ソフォスは2008年12月25日、履歴書に見せかけたコンピューターウイルスが出回っているとして注意を呼びかけた。アイコンなどを偽装してMicrosoft Wordの文書ファイルに見せかけているが、実体は実行形式ファイル(アプリケーション)。ファイルを開くと感染する。

データからプログラムを呼び出すという方法には、``その関連付けがないとプログラムを起動できない''という問題がある。Microsoft WindowsTeX なんてやろうとした日にはこの問題に直面する。しかも、*.tex なるファイルをダブルクリックした場合、ユーザが期待するのが1)そのファイルをテキストエディタで編集、2)そのファイルをTeX(pLaTeX)でタイプセット、のどちらなのかOSは特定する方法を持たない。そろそろなんでもダブルクリックという使い方を考えないといけない。
昨日も、某所では卒業論文の締切りということで生まれて始めてTeXでタイプセット*1しようという学生が現れる*2GNU/Linux側に環境があるのに、Microsoft Windows 側(TeXはインストールしていない)で *.tex をダブルクリックして*3途方にくれている。まぁ、この場合はインターフェース(なんでもダブルクリック)ではなく、14カ月前に判っていたこと*4を締切り当日に始めて手をつけたことにあるのだが。

*1:某所では卒業論文は用意されたテンプレートを用いて LaTeX にてタイプセットしないと受理されない

*2:そもそも彼のテーマはTeX用のエディタだったような

*3:結果は推測どぉり

*4:卒業論文LaTeXで書く