博士の愛した数式

映画版の``博士の愛した数式''を見た。個人的には原作の方がよかったと思う。病院に行く話や野球を観戦して熱を出す話は、映画版の方はあれはあれで(映画としては)ありなのかもしれない。でも、エンディングは28番を着るのではなく、名札代わりにプロ野球カードをぶら下げていてほしかった……。
原作では、e^πi=-1 と書くはずのメモに、e^πi+1=0 と書いていた。キャパシタの充放電の話や、局座標表示の話のさいに「e^πi+1=0 って美しいやろぉ」と言っていた身としては原作の方がより数学者的に思える。最近は担当授業が替わって、無理数の話をする機会がないのが残念である。
そういう授業をしていたころは、堀場芳数先生の三部作``円周率πの不思議''・``虚数iの不思議''・``対数eの不思議''を読むように学生に勧めていた。

博士の愛した数式 博士の愛した数式

円周率πの不思議―アルキメデスからコンピュータまで 虚数iの不思議―数の生い立ちから複素数まで 対数eの不思議―無理数eの発見からプログラミングまで