裾野を広げる

中屋万年筆の吉田さんの講演会で万年筆ユーザの裾野を広げる話がでた。今の学生さんは万年筆を使っている人が回りにいないので、ペン先を上に向けて持つということから教えないといけないらしい。メーカー、販売店ができることがそれぞれあるが、一般ユーザとしてできることはなんであろう。
個人的にやっているのは以下の二つ。

  1. 身近に中学入学する子弟がいる場合に万年筆*1をプレゼントする
  2. 学生のレポートの提出を``電子メールまたは萬年筆で書いたもの''に限定する

後者は、まだ電子メールでレポートを出すのが一般的でなかった時代に``電子メールだけですかぁ''というクレームを避けるために``いちお他の方法を用意した''という言い訳だった。結果として電子メールでレポートを出すのがあたりまえになった後で「萬年筆で書かないとレポートを受け取らない先生がいる」と萬年筆を買う学生を輩出することになってしまった。

講演会の後で営業さんから聞いた話では「萬年筆をもらったけど書けない」という問い合わせのほとんどが``インクを入れていない''のが原因とのこと。「えっ、インクって入れないとだめなんですか」という反応が多いそうだ。まぁ、メカニカルペンシルもボールポイントペンもポーラスポイントペンも確かに、インク(または芯)が入った状態で売られている。こういうところから啓蒙が必要と感じた一日であった。

*1:大抵はサファリのスケルト